展開理論・騎手ランキング
今まで誰も書かなかった展開理論
総 論
2005年から当社で行っている、「あなたが競馬を予想する上で、最も参考にするファクターは?」というアンケート調査では、「最近の実績」「距離・コース適性」「厩舎のコメント」「調教タイム」「評論家・トラックマンの印」「騎手」「血統」に次いでの8位が「レース展開」であった。もちろん何を根拠に馬券を買おうと個人の自由だが、「レース展開」はもっと重視すべきファクターなのではないか、と私は考える。
一般的には、アンケート結果の通り、最近の成績、過去の実績をベースに、陣営のコメント、調教タイム、好きな予想家の印、コース適性、距離適性などを考慮して予想を組み立てている方が多いだろう。
しかしこの一般的な予想法では、つまるところ本命サイドの予想に収斂されてしまう。
堅く収まるケースももちろんあるが、常に本命予想では控除率25%の壁は絶対に突き破れない。
年間収支トータルプラスを達成するには、とにかく高配当を獲らなければならない。
では高配当をコンスタントに獲るにはどうすればよいか。
結論から言うと、それは「展開」と「騎手」――この2つのファクターを重視することだ。
予想が外れた言い訳を「展開」と「騎手」のせいにするな!
「スタートの出遅れが致命傷でしたね」
「○○騎手の判断ミスですね」
「向正で引っかかったのが敗因でしょう」
「4角で外を回った分の負けですね」
TV、ラジオの競馬解説者などが、レース後自分の予想が外れたとき、決まってその言い訳の対象にするのが「展開」と「騎手」だ。
しかし、自分の予想が外れたのだ、己の勉強不足を棚に上げて人に責任転嫁するんじゃない!
プロなら前もってきっちりペース判断を下し、騎手の技量も把握してから予想するべきであろう。
ここにプロ(?)の予想家達が、いかに「展開」と「騎手」をおろそかに考えているかが如実に証明されている。
ちょっとニュアンスは違うが、レース後の騎手のコメントにもそれは表れている。
「あのペースでは動くに動けなかった…」
「前の馬にカットされてしまって…」
実は日本の競馬では、向正辺りで一旦隊列が決まるとそれを乱してはならない、という騎手同士の不文律がある。
また同型馬が揃ったときなど、レース前に、「このレースは俺が行くから、お前は番手で抑えろ」というやりとりが騎手同士であったりするのも事実だ。
馬は元来が臆病な生き物である。
道中揉まれて進むより、テンに少々無理をしてでもハナを切ったほうが馬にストレスがかからない。
最も経済コースを走れて、レース中の不利も受けない「逃げ先行馬」を絶対に軽視しないことだ。
競馬に八百長はあるのか
相撲に八百長が付き物なのは子供でも知っている周知の事実だが、
はたして競馬ではどうなのか。
地方競馬では確かに存在している。
海外では英ファロン騎手が2004年9月に続き2006年7月に八百長容疑で再逮捕されている。
中央競馬では1971年9月の藤本事件を最後に逮捕者は出ず、一切表面化もしていないが、あの有名な大崎昭一八百長疑惑事件を筆頭にいまだ確かに存在している。
いわゆる「八百長事件」として表面化していないだけなのだ。
ここ最近、あからさまなスタートミス(出遅れやまれには落馬)、4角大外ブン回しが目に付く騎手がいる。
いわゆる引っ張り、斜行は日常茶飯事、意図的に馬込みに入れたり、折り合いを欠かせたりもして上位人気馬を頻繁に着外に落としている。単に技量不足なのではない。むしろ逆だ。ここではあえて名を伏せておくが、競馬ファンなら誰でも知っている有名ジョッキーである。
現に、そのあまりに不自然な乗り方をJRAに見咎められ(実質)騎乗停止処分も何度も食っている。いわゆる「片八百長」というやつである。
これはなかなか立証するのは難しい。「疑わしきは罰せず」という側面もあるが、JRAも表沙汰にはしたくないというのが本音であろう。
また八百長とは直接的に関連はないが、1999年8月、後藤浩輝の木刀殴打事件、そして2001年7月、当時現役調教師、田原成貴事件(管理馬の耳から発信機が発見されJRAより罰金50万円、同年10月、銃刀法違反・覚醒剤取締法違反で逮捕される)など、ちょっとした騒動となった事例は多々ある。
相撲界も競馬界も、一般社会から隔絶された閉鎖社会であり、暗黒部分があるのは確かだ。
そしてその勝ち負けの結果に対し大金が動くというところにも共通点がある。
ある相撲関係者が八百長疑惑問題でこう証言した。
「相撲でそれ(八百長)がもっとも発覚し難い決まり手は"つり出し"だ」と…。
これはあくまで私個人の推測であり、誤解を恐れずに書くが、競馬で今もなお八百長が存在すると仮定したとき、それが最も簡単に出来、最も発覚し難い決まり手(レース展開)は、
「先行馬の逃げ切り」
なのではないか、と勝手に想像している。
これがトップライン36年不変の予想スタイル
誤解なきよう、はじめに申し上げておくが、トップライン情報の予想の根幹は、展開と騎手のみを重視しているわけでは決してない。まず、馬の能力、状態面。この2つのファクターの正確な把握が基本にある。
そして当社独自の展開値と騎手ランクでふるいにかけ、勝負Rの的確な選定、および有力馬(馬券対象馬)の絞込みを行い、最終的に総合能力指数をはじき出し(この算出方法にも微妙なサジ加減がある)買目を決定しているのだ。
肝心なのは4つのファクターのバランス(サジ加減)である。
簡単にいうと(当該レースのペース予測等によっても異なるが)能力、状態面をそれぞれ1とすると、展開値は2、騎手ランクは3、という具合に「重要度」が違うということなのだ。
超簡単!確実に元金の2倍〜3倍儲かる馬券術
こういう歯がゆい思いばかりしてきていませんか?
競馬で儲けることは至って簡単です。黙って逃げ・先行馬を買うことです。
JRA主催の中央競馬で1日全レース、逃げ馬の単勝のみを一途に買い続けていれば、その平均的中率15〜20%、回収率200%超を計上している、という統計結果がある。
全レースなんて買えないよ、という方は東西のメインレース(1日2R)だけで十分である。
多少その年度毎で差異はあるが、毎年ほぼ同等の統計結果が出ている。
展開値理論などと小難しいことを言っているが、その根本は単純そのもの。
「逃げ馬」さえ買っていれば簡単確実に儲かるのが日本の競馬なのだ。
ただし、実際にそのレースで逃げる馬を事前に1点で見抜ければの話だが。
圧倒的に逃げ馬が活躍する長距離重賞レース
特にグレードの高い重賞レースの長距離戦に多い。
最も印象深いところでは、2004年春の天皇賞。
単勝10番人気の横山典鞍上イングランディーレが大逃げを打ち、そのまま7馬身差の大差を付け、文字通り影をも踏ませぬ楽勝劇。
単勝7,100円、馬単7万5,650円、3連複21万1,160円(ちなみに3連単試算オッズでは何と497万1290円!となる)このレースは、競馬評論家、トラックマン等、予想のプロはもちろんのこと、一般競馬ファンも含め100人中99人が、逃げるのはイングランディーレ1頭だと事前に分かっていたであろう。
であるのに、なぜ買わないのか。鞍上も一流ジョッキー横山典だ。なぜ買えないのか。
ノーマークの人気薄逃げ馬が、後方で牽制し合う人気馬達を尻目にまんまと逃げ切る。
この現象は今に始まったことではない。
私が初めて馬券を買った昭和48年(1973年)、第18回有馬記念。
断然人気のハイセイコー、そしてタニノチカラ、ベルワイド、イチフジイサミ…
これら人気馬が挙って後方で牽制し合い、先行したストロングエイト(10人気・中島啓之)とニットウチドリ(7人気・横山富雄)の2頭でそのまま決まった、
いわゆる「行った−行った」の決着で万馬券。
そのとき中山競馬場のゴール前は悲鳴と怒号が入り混じり、レース後しばらくの間、何とも異様な雰囲気に包み込まれたことを覚えている。
そしてこのレースがいわば私の競馬予想の原点となり、ゆくゆく社名をトップラインと命名する由来ともなっている。
その後もメジロパーマー、マヤノトップガン、タップダンスシチー…近年の有馬で人気薄の逃げ馬が穴をあけたケースはあまたあり、
また、他の長距離重賞レースにおいても枚挙に遑がない。
ひと月に一度は必ず帯封獲得のチャンスがある
逃げ馬の単勝でお稼ぎ下さい。
また、競馬予想に展開や騎手など関係ない、自分で予想した方が面白いし優れている、と思われる方も、つまらないだけですからご遠慮願います。
ここから先は、私の考えにご賛同いただき、かつ回収率500%以上望まれる方のみご覧ください。
当社予想は展開を重視するが最重視ではない。
よって逃げ馬がすべて軸馬ではもちろんない。
理由は単勝のみの馬券購入で的中率2割、回収率200%では満足できないから。
そしてそれ以上に美味しい果実が目の前にぶら下っているからなのである。
JRAが単勝馬券しか売っていないなら話は別だが、今は3連単やWIN5といった非常に魅力ある馬券が存在する。
100円が1,000万、いや5,000万、1億になる時代なのだ。
少額投資で大金を得る、いわゆるローリスク・ハイリターン、一獲千金こそが競馬の醍醐味ではないのか。
ひと月に最低一度は3連単10万馬券、WIN5 100万馬券を獲るチャンスが必ずあるのだ。
帯封の束が目の前に転がっている。黙って指をくわえて見ている手はない。
今まで誰も書かなかった騎手ランク
総 論
「逃げ・先行馬はもちろん、追込馬でもスタートで出遅れては絶対にダメです。たとえほんの少しでも」
現役時代は名騎手と謳われていたナベショーが力説するのだからそうなのだろう、と最初は軽く考えていたが、確かに人気馬が惨敗したときなど、スタートでちょっとした出遅れをしていることが少なくない。
これは私の勝手な解釈だが、ナベショーが言いたかったことはこういうことなのだろう。
「競馬は基本的にクラス分けされ戦っているのだから能力的にほとんど差はない。
スタート時のほんのわずかな出遅れが道中の位置取りの悪さに繋がり、受けなくてもいい不利を受けたり、コーナリングで距離ロスしたりする。
最初はわずかな出遅れでも、それが積もり積もってゴール前で大きな差となって表れるのだ」
巧い騎手とそうでない騎手の差は慥かに歴然としている。ハナ差数センチで勝負が決することは少なくない。
ゴール前の接戦を制するには馬の能力(精神力)が備わっていないともちろんダメである。
しかしそれ以上に騎手の技量(騎乗センス・スタートの巧拙・ペース判断・状況判断・コーナリングの巧みさ)そして勇気・胆力・集中力がモノをいうのではないか…。私が馬券購入する上で、「レース展開」と同レベル、いやそれ以上に「騎手ランク」を重視するようになったのは、このナベショーの解説を聞いたことがきっかけである。
「畜生の上に他人が乗ってるんだから、競馬なんて当たるわけがねえよな」――馬券下手オヤジ(失礼)が、よく自分の予想が外れたあとに自嘲気味に吐き捨てる台詞だ。
私はこれまで競馬場の帰りなどで幾度となくこの台詞を耳にしてきた。
そして私はその都度違和感を覚える。「あなたは、そのレースを、馬を、騎手を、どこまで研究したのですか?」と問いたい衝動に駆られる。
おそらく、その人たちは競馬と真剣に取り組んでないと思う。
調教師や騎手の名前はおろか、馬の名前すらロクに知らない人もいる。
必死に競馬新聞とにらめっこしてはいるが、おそらくその頭の中は堂々めぐりの連続だろう。
不断の努力なしで簡単に儲けられるほど競馬は甘くない。
レースの走破タイムはもちろんのこと、調教タイムにしても、上辺だけのタイムで判断したり、主観のみで書かれた記者のコメント、安直につけられた◎○▲△等の印を鵜呑みにし、
レース展開や騎手などは一顧だにしない――そういう競馬ファンが大半なのだ。
控除率25%の壁は確かに高い。
しかし私はこういう競馬ファンがあまた存在する限り、競馬で儲けることは十二分に可能だ、と確信している。
リーディング上位騎手ははたして名手揃いか
トップは143勝で川田将雅、2位:戸崎圭太、3位:横山武史、4位:松山弘平、5位:ルメール、6位:岩田望来、7位:福永祐一、8位:坂井瑠星、 9位:吉田隼人、10位:鮫島克駿…が、リーディングベストテンだ。
「そんなことはJRAウェブサイトの騎手名鑑をみれば分かることだ、上位騎手順にランキングを付けるなら誰でも出来る」とおっしゃる方もいらっしゃるかもしれない。
しかし当社の騎手ランクは、単にリーディング順に付けてはいない。
先の展開理論でも少し触れたが、当社では短期免許で来日の外国人騎手、および地方競馬所属騎手含め、すべての騎手を数値化して予想に反映している。
「レース展開」と同様、「騎手ランク」を数値化するには当初かなり難解な作業であったが、ある一定の条件(データが豊富な特別/重賞レース)を中心に徹底研究、勝負レースの絞込みをすることによって、騎手ランクを完成に導くことが出来た。簡単にいうと、上は350ptから下はマイナス500ptまで綿密にランク分けされている。
誠に申し訳ないが、ここでそのすべてを明らかにすることはさすがに出来かねる。
さわりだけでご勘弁願いたい。(※表1参照)
年間数えるほどしか勝ち星が上げられぬ騎手でも、数千万円超の収入がある。無難な乗り方しか出来ぬ騎手が大半といっても過言ではない。ぬるま湯体質の最たるものがここに存在している。
ただし、一度張られたレッテル(ランク付け)が終始そのまま、というわけでも決してない。
毎年新人騎手も入ってくれば引退騎手もいる。技量も急速に上がる若手騎手もいれば落ちていく騎手もいる。
地方騎手、外国人騎手もどんどん中央入りしてくる。
微調整は常に必要なのである。
(※表1)
騎手ランク一部公開
■栗東
350p
ルメール
川田将雅
325p
団野大成
西村淳也
松山弘平
300p
池添謙一
坂井瑠星
250p
岩田康誠
和田竜二
225p
武 豊
鮫島克駿
200p
浜中 俊
藤岡康太
150p
岩田望来
藤岡佑介
125p
古川吉洋
松若風馬
100p
菱田裕二
北村友一
■美浦
325p
戸崎圭太
300p
横山和生
横山武史
横山典弘
275p
北村宏司
田辺裕信
津村明秀
250p
吉田隼人
吉田 豊
200p
菅原明良
150p
内田博幸
125p
石橋 脩
大野拓弥
100p
石川裕紀人
(上位のみ抜粋):2023年9月改